クラウドワークス経由で仕事をし始めてから早いもので1年が経過した山中いさお(@saosaoyamayama)です。やっと胸を張って「フリーライターです」と名乗れるようになりました。おっと、名前はフリーライターではないのだけれど。
駆け出しライターがぶつかるのが「1円の壁」。山中自身、初心者ライターとして身の程をわきまえて(自信がなかっただけ)、文字単価0.25円というとんでもない仕事をこなしていた時期がありました。
文字単価1円以下の仕事しかもらえない!頑張れば単価上げてくれるって言ったのに上がらない!そもそも文字単価1円以上の仕事ってどうしてこんなに少ないの?!
文字単価1円以上の案件が増えない理由。それはライターの仕事っぷりにあるのではないか。そんな結論に至りました。
Contents
自分以外のライターの仕事っぷりを知ってしまった
とあるクライアントさんの依頼で、ディレクター業務を引き受けています。複数のライターとのやりとりが発生するので(詳細は省きます)、どうしても執筆数やら契約云々が見えてしまうんですね。
その中で非常に驚いたことがありました。
- 締切を守らない
- 長期に渡って返信が来ない
文章力云々は私がとやかくいえる立場ではありませんが、この2点については非常に……、驚きました。
納期って守るものじゃないの?
にんげんだもの、忘れてしまうことはあります。間に合わないこともあります。私はライター業を始めて以降、納期を無断で破った経験は1度もありません。
納期を延ばしていただいた経験は1度だけ。納期の1週間ほど前に「間に合わなそうです」と連絡を入れて、延長していただきました。どんな理由があろうと納期を破ったという事実は変わりないので、言い訳はしませんでした。
ディレクター業務をしていると「納期内に納品した!でも日付けギリギリに納品した……」ですとか「システムが重くて納品できたときに日付けが変わっていた」とか、納品システムやパソコンの調子の悪さを理由に納期を破る方をお見かけします。
あとは「体調が悪くて」「他の案件で手一杯で」などなど。分かります、インフルエンザの高熱にうなされているときに、頭が働くわけがない。取引クライアントが増えると仕事も倍!分かります。
しかし、クライアント側の納期を承諾したのはライター自身ではないでしょうか。少なくとも私が今まで取引をしたクライアントさんは「◯月◯日まででどうですか?」と必ずこちらの予定を確認してくださいました。もしくは、自分で納期を提示する案件もいくつか経験しています。
自分で決めたことはやりとげる。子どもの目標のような文言ですが、これに尽きます。
どうしても間に合わない!だったらひと言……、が印象を変えるかもしれない
納期を破ること自体NGです。しかし、間に合わないと予測できた時点で「間に合いません。◯日◯時までに必ず納品します」とひと言連絡があれば、かなり印象は変わります。
連絡が途絶えてしまうのはなぜだ?
クラウドワークスの案件を見ていると、必ずといっていいほど「連絡がこまめにできる方」という条件が記載されています。しかし、ひとつ質問を投げかけても週間単位で返信がないケースがあります。
逆に、その日のうちに「ひとまず」という返信を必ずくださる方もいます。「ひとまず確認しました。明日までに◯◯します」という形ですね。お会いしたことはなくても「この方は信頼できる」と感じます。
連絡が途絶えてしまうと、事故に巻き込まれたのではないか、やんごとなき理由で連絡できないのではないか、と山中の妄想がぐんぐん加速していきます。だって今は大抵スマホで連絡できちゃいますもん。どんなに忙しくても3分、いや2分あればひと言返信できるのではないでしょうか。
返信がないままフェードアウト、というケースもあります。バイトのバックレみたいなものですね。でもフリーライターはバイトではないのです。雇われているわけではないのです。
「書いてくれませんか?」「ぜひ書かせてください」
双方の合意でスタートするのがフリーランスの仕事。ですからバックレなんて許されるはずがありません。なんで私こんなに怒ってるんだろう。鎮まれ、一帖半のヘボライター。
文字単価1円以下の仕事は「ゴミ」のように扱われる世の中なのに
文字単価1円以下の執筆でまだ消耗してるの?うっそーん、こんなご時世に?!という上級ライターのブログを見るにつけ、我が家のブロック塀にひとつずつ穴が開く現象をご存知ですか?ウソです。しかし、こうしたブログは多々あります。これは真実です。
1文字1円以下の案件なんて仕事と呼べない、ほぼ「寄稿」だ、と。ライターが皆1文字1円以下の案件を引き受けないようにすればいいのではないか?そうなれば、クライアントは単価を上げざるを得ないのではないか?という記事も見かけました。ほほう、確かに。
そしたら「全国フリーライター連合」的なアレが必要そうですね。まあそれは別として。
きっとクライアントさん方も「1文字1円」が何らかの壁だという認識はあるはずです。そして世の中的に「1文字1円以下の案件」は無価値のような扱いだということも知っているでしょう。それでも単価を上げない。1円以下の案件は減らないし、1円以上の案件は増えない。
ここまでくれば、その理由なんて明らかすぎてこれ以降読みたくなくなるでしょ?
こんなライターは嫌だ(鉄拳風に)
例えば自分がクライアントの立場だと仮定してください。
1文字0.7円の案件で10人の契約ライターのうち、納期破りが3人、連絡が途絶えがちなライターが1人、連絡が途絶えて早3週間のライターが1人、修正対応しないライターが1人。
次回の募集で「単価をアップしよう!」と思えますか?
長期に渡って仕事ができるライターが欲しい
すぐに辞めてしまうライターばかり集めても、レギュレーションの教育の時間ばかりがかかってしまいます。時間もお金も無駄。
だったら単価据え置きで様子を見るか……。って、なりません?!なりますよ、なりますね。間違いない。
掲載先によってはスピードが命
メディアによっては、TV番組の予告が出てから放送前日までに掲載したい!という形でスピードを求める場合があります。それなのに納期を破られてしまったら……、ねえ。困ります。
事前に「間に合わない!」とひと言伝えておけば、別のライターを手配できるかもしれない。と思いませんか?
メディアにとって何が最善なのか、ライターが把握しておく必要がありますね。メディアにとってマイナスとなるライターに出会ってしまったら、そう簡単に単価を上げることはできません。
文字単価引き下げの要因にならないように頑張ろう
ライターの多くはきちんと納期を守っているのだと思います。単価が安いからこそ軽視され、納期を破られてしまっている可能性もあります。
でもね、単価が安くても「やりたい」って手を挙げたのはライター自身。責任を持って仕事にあたらなきゃね。
「お前みたいなライターがいるからフリーランスの文字単価が上がらないんじゃ」と言われないように、ひたすらコツコツと仕事をこなしていきましょう。皆がそう心がければ状況は改善していくと信じています。