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PENTAX ESを手に入れ、まずはフィルムを買わなければ!と意気込んでいたのはこちらの記事。

やっとフィルムを買いました。

フィルム購入

撮影してなるべく早く現像、カメラの不具合が見たいと思ったので24枚撮り(富士フィルム)、そしてネットで調べていて気になったアグファの36枚撮り。フィルムって安くないけど、種類がいくつもあって選べるというのは幸せですね(110フィルム民)。

フィルムを装填する

フィルム巻き戻しクランクを引き上げると、フィルム室の扉が開きます。左側にフィルムを、上下逆さまに入れます。

パトローネ(フィルムの入れ物)から出ているフィルムをちょっと引き出して、右側のスプール(くるくる回ります)の溝に先を差し込みます。差し込みが浅いと、フィルムを巻き上げた時にあっさり外れます。

差し込んだら、フィルム巻き上げレバーを動かします。スプールが左側に回り、フィルムがスプールに巻きついたかと思います。そしてスプールの左側にあるパーフォレーターの突起とフィルムの穴が噛み合えばOK。

シャッターボタンを押して、もうひと巻き。もうひと巻き……んんん?!

レバーはスムーズに動くのに、フィルムが動かない。よくみると、スプールの中の軸は回ってるけど、スプールが回っていない。これじゃあフィルムが巻き上げられず、意図しない多重露光になってしまいます。

完動品ではなかった?!

完動品、と書いてあった……。でもまあ、実際にフィルムを入れて動かしたのかどうかは分からない。こういう事態になっても仕方がないと思って買ってるので、いいんです。

さて、どうしよう!PENTAX ESシリーズは修理を請け負ってもらえないケースもあるそうで。安く買ったけどオーバーホール数万円……。自分でなんとかしようと底蓋を外してみるものの、びっしり埋め込まれた回路とそれを外してもまだスプールには届かない。調べて調べて、結論としてはスプールにフィルムのテンションがかかると、軸と連動せずに空回りしてしまうのだなと判断しました。

ご自身で内部の摩擦を強くする処置をする方もいらっしゃるようなのですが、軸とスプールが完全に一体化してもダメ(遊びが必要)、空回りもダメ、とても微妙な力加減に調整しないといけないらしく、私には難しい。

なぜ気づかなかったのか

どうしたらいいんだろうかと、カメラのあちこちをひっくり返して眺めて触って。そういえば、同じ症状を探している最中に「パーフォレーターの下のボタン」云々という記事があったなあと思い出しました。フィルムを巻き上げる際に押すボタンですね。

フィルム装填の仕方は調べていたけれど、フィルムの巻取り方は「巻き取る時に調べよう」と思ってスルーしていました。ですので、巻き取りボタンだと分かっていても、どういった働きをするボタンなのか、恥ずかしながら知らなかったんですよね。

で、なんとなくそのボタンを押してみたわけです。お店で触れたカメラの巻き取りボタンは、押し甲斐のある?ボタンでした。なのに私のカメラは「押せているのか押せていないのか分からない」状態。そもそも、本体側にめり込み過ぎではなかろうか。もしかして……。

撮影を全て終えたフィルムは、スプール側に巻きついた状態です。それをフィルムのパトローネに全て戻す作業が必要になります。巻き取りボタンを押すと、スプールは軸と連動せずスプールだけが回るようになります。そして巻き取りレバーを回してフィルムをパトローネに収納するわけです。

このボタンを押すと、スプールと軸の摩擦が弱くなる。スプール軸とスプールは摩擦である程度連動し、スプール軸はシャッターを切る前の「巻き上げレバー」に付随して回り、スプールは「巻き取りボタン」である程度自由に回る。こういうことだと思います。

ボタンを押した感じがしない。再びカメラの底を外しました。巻き取りボタンを摘んでみると、ポンっと飛び出してきたわけです。ボタンに通されているワッシャー的な合皮?が底とボタンに張りついた状態になっていて、ボタンが沈み込んだままになっていました。ですので、巻き取りボタンを押した状態=スプールだけが回る状態になっていたんです。

底を元に戻し、もう一度フィルム装填の手順を踏んでみると……巻けた!ツーストローク目もしっかり巻けた!莫大な修理費用が脳の中を駆け巡っていましたから、ひと安心です。

取説はひと通り読みましょう

いつも言われるんですよ、取説読みなよって。今回のカメラは取説なんてありませんが、行き当たりばったり、分からなくなった時点でその都度調べていく人間なので、その後の操作とどんな風に関わっていくのか知らずに進めていってしまいます。そもそも、フィルムカメラの全体像も知らなすぎる。

何はともあれ、これで撮影準備が完了しました。初めの24枚はシャッタースピードや絞りの具合を見るために使おうと思います。

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 デジタルマーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトのコンテンツ制作を並行指揮した経験を持つ。 現在は企業の人材育成コンサルやメディア進行管理をしながら、グラフィックデザイン・文章校閲・校正者・ライターとしても活動中。 DigitalCameraWorld認定フォトグラファー、臨床検査技師。