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あんなにツルツルの画面にプラスチックのペン? いやいや、滑るでしょ。

滑りが良すぎるペンって疲れるんだよねー。

そんなわけでApplePencil購入にあわせて「書きやすさ向上グッズ」も手に入れた、用意周到な私(@saosaoyamayama)です。

iPad mini 5を使い始めて1ヶ月。いろいろ見えてきましたのでレビュー。

ApplePencil書きやすさ向上のために買った物

ApplePencilを購入して手元に届いた時、驚いたのが「重さ」でした。重いし細いしツルツルしてるし…。

総じて「書きにくさの権化」でした。ということで書きやすさを追い求めて買ったのが以下の3点です。

  • ガラスフィルム
  • ペーパーライクフィルム(ペーパーテクスチャフィルム)
  • 交換ペン先

大した物は買っていませんが……。

このままじゃすぐApplePencilを使わなくなる予感

普段、画像加工の仕事で細かい処理する際に、板タブ(XP-PEN Deco mini7)を使っています。

ペンタブレットってやつですね。これに付属しているペンが結構太くてゴツいんですが、重さは多分ApplePencilのほうが上。鉛玉でも入っているのかと。

ガラスの液晶とペンの摩擦が少なすぎるとペン先が暴れてるため、それをセーブする力が必要です。ペンの重心は低くなく、ペンの重さでペン先を落ち着かせる効果は期待できません。

加えてペンの表面がツルツルで細いから、グリップしにくい。手が、指が疲れる。

このままいくと間違いなく「サードパーティー製のペン買うべきだった」って思うだろうなと、容易に想像できましたね。

それを食い止めるための三種の神器です。

ApplePencil書きやすさ向上グッズ実装

3つのグッズに求めているのは、書きやすさ向上効果です。具体的には筆記の際の適度な摩擦です。

でも摩擦が強ければいいってことじゃない。プラスチック製の丸いペン先は接地面が広く、摩擦が強すぎれば引っかかって書きにくいはずなんですよね。

さて、どれが一番「書きやすさ向上」につながったのでしょうか!

NIMASO ガラスフィルム

まずは基本の「き」ですね、ガラスフィルム。傷がつきにくくて、液晶が濁りません。

いやいや、ガラスフィルムじゃペン先が滑るでしょ。

……と思うじゃん?

(ワールドトリガー三輪隊の米屋のセリフです)

気兼ねなく力を入れて書き殴れ

ApplePencilの先端は滑らかに処理され丸みを帯びており、力を入れて書いても液晶に傷が付くリスクって低いと思います。

でも、万が一にも、液晶の表面にちょっとした塩の結晶とか小石とか(もはやどこから飛んできた?)があることに気付かず筆記したら、傷が付くかも知れない。

毎回傷にビビりながら書くのは楽しくないですし、使用頻度も落ちてしまいます。

そのため、傷が付いても心と財布が傷まない格安のガラスフィルムを購入しました。

当然滑りますが、心置きなく力を込めることは可能。自分好みの筆圧で書けるっていうのは「書きやすさ向上」につながると考えます。

でも滑る、ガラスフィルムは滑る

ツルツル滑ります。初めてスケート靴を履いてリンクに一歩踏み出した途端に派手に転ぶ、あんな感じです。

ブレードが氷の上に乗った感覚もないまま滑って転ぶ。ペン先がガラス面に乗っている感覚がないぐらい滑る。

日頃の筆圧にもよると思いますが、少なくとも私にとってはストレスでした。

総評★★☆☆☆

書き心地が良くなることはありません。ただし心置きなくガンガン書ける心理的なハードルの低さは高評価です。

また、ガラスフィルムは傷が付きにくいので、そうやすやすと透明度が下がらない。これも評価できます。

  • 書き心地:★☆☆☆☆
  • ガンガン書ける感:★★★★☆

YMYWorldペーパーテクスチャフィルム

表面を「紙」のような触り心地に加工してあるフィルムです。材質はポリエチレンテレフタレート。感覚としては、ちょっと厚手のクリアファイルみたいな感じでしょうか。

表面加工が施されているので、摩擦は高くなり、求める書き味に近くなるのは間違いありませんでした。

プラスしてこだわったのが「着脱式」である点です。

こんなにもザラつく紙は売ってない

いつの時代のわら半紙なのか。こんなにザラザラの紙って今時売ってないでしょ! トレーシングペーパー……そうそう、同人誌の小説の帯に……まあいいや。

書き味はとても良い! 紙のような書き味、とはいえませんが適度な摩擦があって、ガラスフィルムと比較して指先の疲労は段違いです。

鉛筆やペンで書いているというよりも、クーピーで書いているような感じ。シャラシャラ〜っていう音がとても良き。

書き味とクリアな視界はトレードオフ

左がペーパーテクスチャ+ガラス・右がガラスフィルム

ザラザラ加工のせいでフィルムが全体に白っぽく、わずかにもやがかかったようになります。色も文字もちょっとぼやけます。

私はiPad miniで動画を見たり写真編集したりするわけではないので、許容範囲でした。

上の写真、左がペーパーテクスチャ+ガラスフィルム、右はガラスフィルム単体です。電車のうしろの黒い部分を比較すると分かりやすいですね。

ちなみにペーパーテクスチャフィルムはアンチグレアです。

映り込みはないものの、順光の状態では液晶全体に光が拡散してしまって真っ白……。使用場所は選びます。

吸着着脱式は管理が面倒かも

ペーパーテクスチャフィルムは上記のような「濁り」があるので、動画や写真を見るときに「外したいな……」と思う人もいるのでしょう。「着脱式」のフィルムが多く出回っています。

便利だなと思って買ったものの、ズボラ of the Yearの私には向いていなかったかも……。

着脱方式にはいろいろあるようで、代表的なのは以下の3パターンです。

  • 粘着式
  • 吸着式
  • マグネット式 など

粘着式はベタベタして汚れを寄せやすく、管理しにくいとのことでした。マグネット式がいいなーと思ったものの、iPad mini6用ばかりでiPad mini5用は選択肢が少なすぎました。

購入したのは吸着式です。粘着剤なしでもガラス面にスーッと吸い付く感覚は静電気に似ています。気泡が入らないのもポイント高し。

ただし着脱自体は簡単でも、準備が面倒でした。

  • ペーパーテクスチャフィルムを装着する前に液晶を拭く
  • 外したフィルムは専用のボード(硬めの下敷きみたいなもの)に貼り付けて保管

専用のボードを使う必要はないけれど、保管には気を遣います。

なお、吸着式の弱点はフィルムがズレることでしょうか。劇的にズレはしませんが、気付くとフィルムの端が浮いていて、タップが反応しないことも。

手間をひとつ減らすにはフィルムを2層にするとベター

フィルムを3層にする
※あくまで自己責任で!

ズボラ of the Yearだから、毎回液晶を拭くとか以ての外。だったら画面の濁りなんて気にせず常時フィルム・オンにするわボゲェ! って、なります。でも……やっぱり(主にマリオカートやるとき)クリアな画面を欲することもあるんです。

そのため、ガラスフィルムを貼った上にペーパーテクスチャフィルムを乗せ、万が一間に異物が挟まってしまっても、iPad miniの液晶に直接傷が付かないようにしました。

※公式非推奨です

フィルムが2層になるのでペーパーテクスチャフィルム単体よりも透明度が下がる、と感じる人もいるかもしれませんが、ズボラな私は気になりません。

表面加工に汚れが入って筆跡が目立つ?

ペーパーテクスチャフィルムの傷

ざらざら加工だから? (汚い表現ですが)手垢が入り込むんでしょうか。フィルムの表面の白っぽさがペン先で削れて筆跡が残ります

上の画像は液晶の端にあたるので筆跡ではないのですが、画面の中央は筆跡がびっしりです。

乾いた布で拭うと消えるので、やっぱり汚れなんでしょうね。フィルム自体が削れている、ということはなさそう。

総評★★★★☆

管理しにくさはあるものの、管理しないという選択肢もアリですな。私はその方向です。

書き心地は抜群。紙に書いているような……とはいきませんが、適度な摩擦のおかげでペン先が無駄に滑らず、文字のまとまりも良好。

ガラスフィルムだと字が下手くそになるんですよ……。という盛大な言い訳。

  • 書き心地:★★★★☆
  • 管理しやすさ:★★☆☆☆

ELECOM交換ペン先

ELECOMの交換ペン先だったら何となく信頼できるかな、と思って買ってみました。3個セットです。

ApplePencilのペン先と本体はスクリューで連結しているので、外して付け替えるだけ。純正ペン先と見た目がまったく同じで、どれがどれか分からなくなるのは要注意かもしれません。

ガラスでは摩擦というより重さ増

商品パッケージに書いてあるとおり「すべりにくい」に偽りなしです。ここで気付いた衝撃の事実。

滑りにくさと書きやすさは違う。

ペン先を交換してガラスフィルム上で書いてみると、ちょっと書き味が重いんです。引っかかることはありませんが、なんだか重い。泥沼を歩いているような重さ。ELECOMさんは絶妙な調整をしているんでしょうね。

確かに滑りにくくて、ペン先の制御が効かないストレスは感じずに済みます。でも「紙に書くような乾いた摩擦」ではないんですよね。

(非推奨)ペーパーテクスチャフィルムとの合わせ技が最強

パッケージにしっかり記載されています。

※ペーパーライクフィルムと一緒に使用するとペン先の摩耗が早くなる恐れがあるのでご注意ください。

引用元:Apple Pencil 交換ペン先/ELECOM

公式非推奨の使い方にはなりますが、ペーパーテクスチャフィルムと一緒に使っています。これがなかなか……書き味抜群なんです。

純正ペン先で書くよりも摩擦がやや強めで、ペン先が逃げません。ペン先の摩耗が早いかどうかはもう少し使ってみないことには分からないですが、ペン先を犠牲にしてでも書きやすさを優先しまーす!

総評★★★☆☆

ペン先単体の攻撃力はそれほど高くありません。そのため★は少なめです。

でもペーパーテクスチャフィルムとの合わせ技で攻撃力が3万倍に。

  • 書き心地:★★☆☆☆
  • サポート力:★★★★☆

実はノートアプリにも左右されるらしい書き味

ノートアプリも選ぼうZE

ノートアプリのレビューに「書きやすい」の言葉が並ぶのはなぜだ、と思っていたんですが、取っ替え引っ替え使ってみて分かりました。

常用するノートアプリを吟味すれば、さらに書きやすさはアップする!

先日から、自作のデジタル手帳PDFを作成して使用を続けています。ということで、今後ノートアプリも比較してみたいと思いまーす。

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 WEBコンサル・マーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトの運営を指揮。DigitalCameraWorldの認定フォトグラファー。 現在は2社5メディアの進行管理をしながら文章校閲・校正者・ライターとしても活動中。