• Reading time:13 mins read

収納用品を買う人ほど片付けができない、という記事タイトルを見るといたたまれない気持ちになる私(@saosaoyamayama)です。

年末に購入した福袋のメインディッシュ「倉敷意匠のお道具箱」にいたく感動したので、開封レビューとは別に単体で紹介しておきます。

箱の内寸情報がなくてちょっと不安だったので、ざっくりではありますが内寸を測っておきました。「ちょっといい箱」を探している人の参考になればいいなあ。

※この記事はアフィリエイトサービスを利用しています。

お道具箱の外観と内部

お道具箱

お道具箱は見てのとおり、ふたが付いた木製の箱です。ふたと箱は金具で連結されています。ウレタン塗装によって橙色っぽく見えますね。

では、ふたを開けてみましょう。

お道具箱を開ける

中は塗装されておらず、木そのもの。開けた瞬間、木の香りがします。ん? 接着剤の香り? いやいや木でしょ。

素材や細かなパーツは後述するとして、ざっと内部をチェック。

お道具箱のインナーボックス

奥と手前、横長の2室に分かれていて、左右を仕切るものはありません。そのため30cm弱の横長の物が収納できます。

箱の上に置いてあるのはトレー? です。レールのように渡された2本の木に乗せて使います。

レール部分

左側がトレーです。こんなふうにセットします。トレイとレールには摩擦がなく、スーッとスライドするのが気持ちいい!

このトレーのおかげで二階建てになるので、収納力がちょっとだけアップしますね。

お道具箱の底面

底はベニヤ合板とのこと。素材については後述します。

お道具箱の外寸・内寸

お道具箱の外寸

お道具箱の外寸です。Gute Gouter 販売ページ記載の数値をお借りしています。

幅30cmオーバー、結構大きいですね! 小学校で配られる竹製ものさしが30cmなので、あれぐらいです。現代は配られないのかな。

箱の幅が奥行きの2倍ほどあるので、横長の印象が強いです。何かを思い出すと思ったら……お父さんの工具箱!

横長で平べったくて、ズッシリ重い。730gあります。MIZUNOのビヨンドマックスと同じぐらいの重さです(バット)。

お道具箱の内寸

「お道具箱」として使うことを考えると、大事なのは外寸より内寸です。ということで、長さを測るには不向きなモノサシ「ナカトジール」を使ってざっくり寸法を測ってみました。

高さを無視して、幅30cm×奥行き6cm×2室ってところでしょうか。留め具に近いほうのお部屋はレールが2本渡っているため、実際の収納サイズは6cm程度かなと思います。

6cmっていうと、大きめの万年筆のインクボトルぐらいかもしれない。

箱の深さは4cmほどですが、ふたの高さが2.5cmあるので、合計すると高さ6cmぐらいの物は入りそうです。

トレーの下には薄い物しか入りませんね。紙モノ……メッセージカードとか?

ナカトジール

なお「ナカトジール」はこちら。どう考えても長さの計測に向いていない「0」のポジショニングがクールですね。

中綴じ用ホッチキスでは届かない場所に針を刺す時に役立ちます。

お道具箱の素材・パーツ

焼き印と木目

光の加減で色味が変わります。ちょうど夕方に撮影したらこんな感じ。

お道具箱の材質はマツ科の「ツガ」。栂池(つがいけ)高原の「ツガ」です。年輪の細かさがおわかりいただけますかね。ツガの成長スピードはゆっくりなので、年輪が細かく刻まれるんだとか。

本体・トレーの底面とそれ以外で木目が異なることに気付きました。本体の底板はベニア合板とのことだったので、トレーなんかも同じなのでしょう。

木材の名前として「ツガ」以外記載がないところを見ると、ツガの合板ってことですかね。

毛羽立ち

トレーの縁が少し毛羽立っているのもまた味ですね。使っていくうちに鞣されて、角という角が丸くなっていくんだろうな。

革製品に似ているのかもしれない。

お道具箱の金具

左はふたの留め具です。よーく見ると、ビーグルっぽい犬の絵が彫られています。細かい……。TOKYOって書いてありますね。倉敷……岡山なのに? うむ。

日本Victor?

よこや金具

「YOKOYA TOKYO」でした!

東京の蔵前にある鞄袋物金具製造卸「横谷」さんだそうです。オンラインストアの「ABOUT」に犬のトレードマークが書いてありましたよ〜!

革製のカバンにこんな金具が付いていたら、惚れますな、間違いなく。

システム手帳のリングも売っているんだが……今度ゆっくり見ます。

ハンドルはざらざらしていて、おばあちゃんちの救急箱のハンドルみたいな印象です。

金具については販売ページに注意書きがあって、必ずしもこのデザインの金具が使われるわけではないとのこと。別の金具も見たいなぁ。

サイドの金具

ふたと箱は、背面の蝶番2つと右側の金具1つ、計3つのパーツでつながっています。

写真右側に見える蝶番はネジが4つ縦並びになっていて、ちょっと珍しい気がしました。上下4つずつで留まっている蝶番はよく見かけるけれど。

いやぁ、木と木の交互の継ぎ目がとても美しいですね……。すべて手作業で組み立てているそうです。

継ぎ目を挟んで左側、この金具は端の2箇所がネジ留めされています。

お道具箱の金具

ふたを開けるとこんな感じ。金具がゆるーい曲線を描いているのがとても素敵かつクラシカルです。

ここがしっかり伸びていれば、ふたが倒れてくることはありません。ふたを閉じる時は金具を手前(写真では左方向)に少し折って、しずしずと降ろします。

なお、この金具は箱の右側だけに付いていて、左にはありません。

バインダー金具

こちらはふたの裏側、バインダー金具が付いています。作業手順のメモを挟んでおき、お道具箱からパーツを取り出して手順を見ながらハンドメイドの……。

はぁぁぁぁ、尊い。丁寧な暮らしと縁遠い私ですら、容易に想像できてしまう「丁寧な暮らし」。

物を入れてみよう

実際に物を入れてみるとどんな感じになるか、写真を撮ってみました。

インクボトル

インクボトルを入れてみる

何というか……似合いますね。インクボトルのたたずまいはとても似合う。特にPentの黒蜥蜴(一番左)は似合う。

この写真だとボトルをすべて正面に向けていますが、向きを変えてみましょう。

インクの向きを変える

黒蜥蜴のボトルは幅が5.5cm近くあります。それがすっぽり収まるぐらいの広さですね。

またPILOTの色彩雫とTWSBIを2本並べて入れることも可能(写真中央)。「面」としての容量は申し分なさそうです。

ふたを閉めてみましょうか。

フタが閉まらない

ンがッ! 閉まらない!

黒蜥蜴はいわずもがな、「ミニボトル」の色彩雫も高さはそれなりにあるんですよね。

頭がつっかえてしまいました。残念。もちろん横倒しにすれば入りますよ。

RHODIA No.11

トレーの下にロディアを入れる

おそらく気になる人が多い「トレー下」にRHODIAのNo.11を入れてみました。余裕です。

が、RHODIAの幅よりレール幅のほうが狭くてですね、スポンとは入りませんでした

レールの下(トレーの下ではなくレールの下)は1.5cm弱なので、薄いメモ帳なら問題なく入りますが、レールのせいでメモ帳の幅は限られるかもしれません。

北一硝子|ガラスペン

ガラスペン

こちらは北一硝子で買ったガラスペンと、頂き物の津軽びいどろの箸置きです。

ああ、ガラスペンにも似合いますね。トレーの下に収まりました。

何となく「入らないだろうな」と思っていたガラスペンの箱。入りました!

このお道具箱の強みは「長い物が入ること」なのかもしれない。

実際問題何を入れるのか

では、実生活で何を入れるべきなのか。「べき」ってことはなくて、好きに使えばいいと思います。アクセサリー入れるのにもいいだろうし、お裁縫セットも似合いそう。あ、お裁縫セットね、後でやろう……

でもパッと思い付く用途って、私の場合はやっぱりこんな↓↓感じなんスよね。

お道具箱にケーブルを入れる

いや、だって、皆さんケーブルってどうやって収納してんの!? 今は有孔ボードのフックに引っかけていますが、めちゃくちゃ乱雑に見えますからね。

ロール式ペンケースにケーブルを入れてみたものの、今度は取り出すのが面倒になったんだよな……。

ってことはお道具箱に入れても取り出すのが面倒になりそうだ。

なお焼き印のところにいるウシさんは、理化学製品会社「GIBCO」のクリップです。研究所に勤めていた時にもらって、今はケーブル留めとして使っています。

こんな感じで(どんな?)、あまり「高さ」がない物を収納するにはもってこいだと思います。あと、長い物ね。長いものといえばペンですが、ペンを入れるなら仕切りを置かないと箱の中で遊んでしまうかもしれません。

インク瓶のうち最も小さいのがONLINEのインクなんですが、あんな感じの小さめインクを持っていれば、たくさん並べたいですね。

もしくは長細いクッション材を入れて、瓶を斜めに傾けて収納するのもありかな。それだとラベルが見えて素敵かも。

ツガのお道具箱の購入情報

お道具箱(が入った福袋)を購入したショップは、雑貨と文具の店 Gute Gouterさんです。サイトにアクセスすれば一目瞭然、めちゃくちゃセンスフルな雑貨を販売しています。

お道具箱はAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング、倉敷意匠計画室のオンラインショップ「classiky’s online shop」で購入できます。

品切れしているサイトが結構あるので、購入希望のかたは各所探し回ってみてくださーい!

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 WEBコンサル・マーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトの運営を指揮。DigitalCameraWorldの認定フォトグラファー。 現在は2社5メディアの進行管理をしながら文章校閲・校正者・ライターとしても活動中。