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110フィルムを横浜のカメスズさんで現像してきました、というのが前回の記事

さて次の段階。現像したネガフィルムをデジタルデータ化してPCに取り込みたいわけです。そのためにはデジタル一眼レフカメラでRAWとして撮影したらいいよ!という先人の教えを参考に、なんちゃってフィルムスキャン設備を考えることにしました。

初号機〜なんちゃってフィルムスキャン〜

まずどんなふうにしたいか。長いフィルムをひとつずつ切らず、撮影するごとに1コマずつ動かしていけるようにしたい。撮影は1コマずつで構わない。

必要なものはざっと以下の通り。別にこれらに限らずなんでもいいと思う。それと、自己責任なので、フィルムに傷がついたとかなんだとかと言われても責任は負いかねます。

    • 白くて光を通すもの(豆腐のパックとか)
    • 黒い絶縁テープ(黒の油性ペンでもいいと思う)
    • カッターなど

初号機はこんな感じです

函館の親友が「白い恋人」を持ってきてくれたのですが、その箱の中に使われていたプラスチックのパックを2つ使用することにしました。ひとつは何も手を加えません。もうひとつはまずひっくり返し、上面に窓をあけます。

フィルムの「写真」部分の高さプラス、必ず余白をすこし加えて切ってください。ネガポジ変換で使います。上面は浅い段差があります。この段差に、フィルムを通すスリット(隙間)を作ります。作るといっても、フィルムの高さぐらいに切り込みを入れるだけ。

加工していないパックをひっくり返し、上から加工したパックをかぶせます。そしてスリットにフィルムを通してみてください。スムーズに動き、かつ窓から写真がコンニチワしていて、さらにフィルムに傷がつかなければOK。この形で裏から光を当てるわけです。

これだけだとフィルムの外、パック部分にも光を通してしまうので、窓を塞がないように、スリットを塞がないように絶縁テープを貼り付けて遮光します。結構適当です。試作品は油性ペンで塗りつぶしましたが、問題ありません。

初号機で撮影してみよう

PENTAX KP(50mm 1/90sec f/4.5 ISO400)

この筒ですか?じゃがりこの筒です。このとき使用したレンズは50mm単焦点。もちろん接写なんてできませんので、フィルムからの距離が結構あるんです。念のため遮光?いや、先人がね、ポスターの筒とか使ってたから……。そしてカメラの設定もまだ手探り状態のときでしたので、参考にしないでください(どんなブログだよ)。どんな写真ができるのかはまた後ほど。

初号機の問題点

「おお良き良き!じゃんじゃん撮ろうではないか!」と撮影を進め、ネガポジ変換をして出来上がった写真を見て思ったわけです。ああ、なんか、この程度なのかと……。まだ見ぬ先人たちの知恵を拝借しようとネットの波をドンブラコしていて気付きました。私の撮ったネガ写真、ちっさくない?いくらカリッカリに定評のある50mm単焦点でも、これをガツン!と拡大してしまえば影響は少なからずあるのではないか。もっと大きなサイズで撮影できたほうがいい。

それに、拡大してみるとフィルムの一部分が微妙に浮いているように見えたり、水平が出ていない感じもありました。プラスチックのパックがかなり柔らかい素材でできていて、そもそもこんな用途に使うつもりではなかったので結構ボロボロになっていたのです。水平がでなくて当然。

まずは初号機の問題点「水平」を解決しなければなりません。そして写真をできるだけ大きく撮影できるようにしなければなりません。

弐号機〜なんちゃってフィルムスキャン〜

少なくとも初号機よりは水平を出したい。となると、柔らかいプラスチックパックではなくできれば箱がいい。タッパーやプラスチックのファイルボックスは白よりも透明に近いものばかりで断念。

光源として暫定的にiPhone5のLEDを使っていたので、大きなものは必要ありません。しっかりとした小さめの箱はないかと家の中を探し回りました。弐号機作成に必要なものは以下。

    • プラスチックパックの余り
    • しっかりした箱(井筒八ツ橋本舗の「琥珀鴨川をどり」の箱を使用)
    • 黒い絶縁テープ
    • マスキングテープ
    • カッターなど

このような感じになっています。小さめで結構硬い素材の箱なので、手荒な真似をしたり、人生を否定するような声を掛けなければ凹むことはないでしょう。

中にはiPhone5を入れます。LEDライトを置いたときに明るさのムラができないような部分に初号機同様の窓を開けます。光をいい感じで遮らなければならないので、初号機に使ったプラスチックで窓を塞ぎます。

初号機と同じようにフィルムを1コマずつずらしていけるようにしていきます。まずは窓の高さに合わせて絶縁テープを2枚切ります。これがフィルムスリットになります。もちろんそのまま貼ったらフィルムが差し込めないので、絶縁テープの粘着側同士を貼り合わせて窓の左右に設置するのがひとつの手。しかし絶縁テープの縁とフィルムがこすれることで粘着素材がフィルムに付着してしまう恐れがあります。

ということで私は、絶縁テープにマスキングテープを巻きつけることにしました。こうするとフィルムと粘着素材が触れ合うことはありません(写真の縦テープがそれです)。

上下ですが、フィルムの余白を隠してしまわない位置に同様のテープを貼りました。フィルムはわずかに湾曲しているため、それを押さえられる位置に微調整。フィルムの余白に光が通り、かつフィルムを押さえられるという微妙な位置を探してください。

撮影の前に写真の大きさについて考える

水平が出せたところで、写真として撮影するサイズが変わらなければ、取り込んだ画像の悪さは改善できません。写真を大きく写す方法としてtamronの28-300mmの望遠側で、距離をとっての撮影を試みたのですが、三脚を使っても微妙にぶれて綺麗に撮れないんです。だんだんイライラしてくるので諦めました。

接写できるレンズがあればねえ……。そういえばROWAのワイコンにMACROレンズついてたけど、全然使えなかったな……。ひとりでぼやきながら、そのMACROレンズを持ってきてみました。レンズ径の関係でtamron28-300mmにしか付けられないし、そもそもこれを使ってピントが合った例がない。先人たちは接写可能なレンズで至近距離からフィルムを撮影なさっているようで、あーお金がない人は低画質でお楽しみくださいかー!

待って……ねえ、MACROレンズってそんなに近くに寄って撮るの?そんなに近づかないとだめなの?!まさかと思いつつMACROレンズでスリッパに寄ってみた……。「うわ!ちかっ!でかっ!」スリッパの繊維までくっきり見えるほど近い。いや、もちろんレンズも凄く近い。そもそもMACROレンズの使い方が間違っていたというオチでして、だったらフィルム撮影もこのレンズを使えばいいじゃないか!という結論に至りました。

弐号機で撮影してみよう

PENTAX KP(53mm 1/45sec f/9.5 ISO200) with ROWA MACRO

かなり大きな写真として取り込むことが可能になりました。設定に関しては色々といじって撮って、いじって撮ってを繰り返した結果、絞りは9.5まで絞ってピントを明瞭にして、望遠側にしすぎず、ISOはできるだけ低くしました。それが正解なのかは分かりません。

なんら参考になりそうもない写真で申し訳ないのですが、まあ、これぐらい近寄って撮ってます。三脚を最も低い位置に下げてカメラは下向き。フィルムは床置では遠いので、靴箱を2段重ねてその上にフィルムスキャナ弐号機を置きました。

もっと大きく撮影することも可能なのですが、レンズの外側がかなり歪んでしまいます。レンズの歪みと大きさがギリギリ釣り合うのが、このサイズでした。

撮影サイズによる仕上がりの違い

上は初号機・50mmレンズでできるだけ近寄って撮影、下は弐号機・MACROレンズで撮影、そのRAW画像を元にして仕上げました。上は妙に鮮やかな色になってますが、そうでもしないと見るに耐えないといいますか、「全力で薄目で見てます」のような写真になってしまうんですね。リアルな色を出したくても出ない限界ラインのようなものを感じました。どうあがいてもうまくいかない。

それに対して下の写真、上では大雑把な線として映っているものが案外繊細な線だったり、色調といいますか階調が豊かになっているようでした。それほどゴチャゴチャといじっているわけではありません。すくなくとも左の写真よりもシンプルなRAW現像です。それでもこの結果。下の写真に映り込んでる白い物体、あれねあれが噂の「絶縁テープの粘着素材」ですね。アホだ……。

いいレンズを使うより、そこそこのレンズで近寄って撮る!これがいいのかもしれません。欲を言えばPENTAX DA50mmに付けられるMACROが欲しいな……なーんて。お父さーん!!

それとですね、大きな写真として確認できるようになって気づいたのですが、iPhone5のLEDだと光源が小さすぎる気がしました。明るさにムラが出る。ですので私は後日100円ショップに行きまして、小型のLED照明を購入してまいりました。井筒八ツ橋本舗の箱に入れるとフタが浮いてしまうことが分かったので、弐号機改良しまーす。

ネガ画像に色のある世界を

さて次回ですが、紆余曲折を経てデジタル化したネガフィルム画像に、Lightroom6を使って色彩を与えていきます。Lr以外のソフトでもできます。RawTherapeeを使って試してみましたが、できないことはありません(私は扱いにくかった)。

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 WEBコンサル・マーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトの運営を指揮。DigitalCameraWorldの認定フォトグラファー。 WEBプロデューサー、編集者、ライターとしても活動中。

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