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免許取得から10年以上経過しました。更新を忘れてゴールドを剥奪された山中(@saosaoyamayama)です。

今回はペーパードライバー歴10年以上の山中が、北海道ひとり旅を「車で」満喫するためにおこなった血の滲むような特訓について語ります。

※ペーパードライバーが見知らぬ土地でひとりで長時間運転することをオススメする記事ではありません。

なぜ突然車を運転しようと思ったのか

PENTAX KP(f/8 1/750sec ISO560)

ここ数年、誕生日頃になると旅行に行きたくなる病にかかります。

今年は北海道に行こう!と心に決めて家族の承諾を得て(ひとり旅なので)、北海道のどこを周りたいか考えました。写真撮影を主軸にしたかったので、運河が美しい小樽と、色とりどりの花に出会える美瑛に決めて、場所を確認。

おっと、離れすぎじゃないか?縮尺おかしくないか?冷静に冷静に。

しかし地図を何度見返しても、小樽と美瑛はかなり遠い!ちなみにGoogleMapで直線距離を測定したところ、小樽〜美瑛は140.95kmでした。(距離測定のGoogleMapは埋め込めないらしいのでスクショ)


これがどれぐらい遠いかというと、横浜市の自宅から群馬県の沼田市まで142.57km。分かりますか?

神奈川→東京→埼玉→群馬のど真ん中=小樽→美瑛です。


そして当たり前ですが、直線で行けるはずがありません。

小樽から美瑛まで電車で移動する場合、一旦旭川まで北上してから美瑛まで南下するルートを辿ります。(MyMapで電車の経路が表示できないらしいのでスクショ)

何時間も電車揺られること自体は好きなんですが(只見線なんて最高です)、数時間写真が撮れないとなると北海道に行く目的を見失ってしまいそうです。途中下車しても動ける範囲はそう広くないはずです。

北海道や沖縄に行くなら車が便利。知っています。知っていますよ。でも山中はMT免許所持者ですがペーパードライバーです。

そんなときに友人から情報が。

「山中さんが好きそうな炭鉱の廃墟があるよ、空知地方なんだけどね。電車だと……厳しいかな」

何それ行きたい。運転しよ。

ペーパードライバーが北海道を車で移動。やってやろうじゃないの!

「脱ペーパー」ではなく「慣・ドライブ」

旅行の予約が完了したのが4月13日です。運転の練習がしたい旨を家族に伝え、快く付き合ってくれることになったのですが平日はお互い仕事、土日は野球だのなんだの……。あっという間にGWが始まってしまったのでした。

というわけで練習期間は9日、実際に乗車したのは3回。は?!3回?!驚きの数字。どのような練習をしたのかご紹介します。

慣・ドライブ練習3種

免許取得から自宅の車を運転した回数はひと桁です。そんな山中が「慣・ドライブ」を目指して行った練習はこちら。

    • 運転に慣れている家族に同乗してもらい適当に運転
    • 近所のスーパーまで往復(駐車練習込)
    • シェアカーを運転
    • イメトレ

それぞれサラリと解説します。

運転に慣れている家族に同乗してもらい適当に運転

これが最も安全かつ安上がりな練習方法です。運転していて分からないことはその場で解決できますし、自分では気づいていない危険な行為を指摘してもらえます。また、にっちもさっちも行かなくなった場合、運転を交代してもらうこともできますね。

山中が運転したのは、野球のグラウンド側のファミリーマートから出発して同じ道を通らずしてグラウンドに戻る11.2kmの道のりです。30分ぐらいでした。

幸い運転を交代してもらうことはなく、最終的には「勘を取り戻したんじゃない?」と言ってもらえるほど。いいえ、ここで喜んではいけません。

勘が効くほど運転した経験は一度もないのです!取り戻すような勘は初めから持っていないのです!

まずは「発進」「止まる」「曲がる」「退がる」は確認できました。また「サイドブレーキ解除を忘れがちだから何よりも先に解除しなさい」と教えてもらいました。以前サイドブレーキをかけたまま山を降りたことがあります(小声)。

近所のスーパーまで往復(駐車練習込)

詳しくは別記事で珍道中を語っています……。

鳩のマークのあのスーパーです。近所にあるので最短ルートを通れば5分(1.4km)ですが、車が走行したまますれ違えないような細い道を通らなければならないため、10分(3km)の遠回りルートを選びました。

この日は単独運転でしたので、もし万が一細い道でにっちもさっちもいかなくなってしまえば地域の方にご迷惑をかけてしまいます。ペーパーはペーパーらしく安牌を選びましょう。

妙な汗をかいて家に戻りました。

シェアカーを運転

これは相当無謀でした。ただし、結果的にはかなりの効果をもたらしたのではないかと思います。オススメはできません。この珍道中も別記事に譲ります。

タイムズカーシェアの魅力についてはこちらの記事をどうぞ!

イメトレ

最近はペーパードライバーのための出張教習というものがありまして、その最中の動画がYouTubeにアップされています。自分が運転しているつもりで教官の話を聞きながらフンフンしました。

役に立ったかと問われると微妙ですが、得も言われぬ不安感を拭うには必要なお手拭きタオルだったかもしれません。

ペーパードライバーの大きな不安、それは「駐車」ではないでしょうか。今回かなり助けられたのがスマホアプリです!その名も「駐車の達人4」

iPhone版「駐車の達人4

android版「駐車の達人4

(どちらも新しいタブで開きます)

これがね、スゴイんです。無料です。スクリーンショットを撮影させていただきました。

まずは車を選びます。選ばなくても良いです。白い車で行きましょう。

右下のPRACTICEを選びます。練習です。欲張りません。

そうしますと「ここに停めます」という黄色い印が出てきます。自車は迷惑にも駐車場内通路で止まっている白い車です。右矢印をタップすると練習が開始されます。

左側の心もとない白い四角を押すことで、高い位置からの俯瞰、バックミラー+少し近づいた俯瞰、バックミラー+もう少し近づいた俯瞰、実際の運転に即した視界に切り替えることができます。(上の画像はバックミラー+少し近づいた俯瞰)

実際の視界設定ですと、バックミラーもサイドミラーも確認できますのでこれがオススメ!隣の車や後ろの壁との距離感、ぶつかったときにはどんなふうに見えるのか。もちろん参考にしかなりませんが、今回の旅行で山中が駐車に困らなかったのはこのアプリ(と頭から突っ込んで頭から出られる北海道の駐車場)のおかげです。

ステージが進んでいくと「こんなところに停めるぐらいならちょっと離れてもいいから停めやすい駐車場探すわ」って思うようなステージが出てくるので、負けず嫌いの方はご注意ください。

確実なのはペーパードライバー講習

最近は脱・ペーパードライバーという方が増えているらしく、自動車教習所のペーパードライバー講習が満員御礼だったりします。

旅行期日が迫る中、山中は出張ペーパードライバー講習を受けようと決意してネット検索をしまくりましたが、条件に合う教習所がありませんでした。時間とお金をかければ絶対に「脱・ペーパードライバー」ができます!

と、各教習所が言っています(責任逃れ)。

自動車学校のペーパードライバー講習

入所金と1教習あたりの受講料がかかり、4〜5回セットになっているパターンが多いようですね。結構な金額がかかります。

教習用の車を使うので、自宅のエルグランドで肩慣らしがしたいという方には不向きかもしれません。ペーパードライバー講習として時限数が設定されています。

出張ペーパードライバー講習

もうひとつの選択肢として、出張ペーパードライバー講習があります。教官が遠路はるばる自宅まで来てくれるもので、自宅の車で教習が受けられます。車を借りることもできます。外付け助手席ブレーキを取り付けてくれる教習所もあるのだとか。

出張ペーパードライバー講習の利点は多くの教習所で「1日集中コース」が設けられている点です。山中のように背水の陣という場合は、1日4時間みっちりお付き合いいただくことが可能です。お値段は2〜3万円以上ですね。

練習する期間に余裕がある方は数回に分けて苦手を克服したほうが絶対に安全です。もちろん回数が重なればお値段もかさみます。

ただ、出張ペーパードライバー講習の回数は自分で決められますので、「意外と乗れるじゃん、前世ハイエース運転してた?」と思ったら2回や1回で終わりにしても良いのです。自動車教習所で定められた時限数をこなすよりも安く済む可能性があります。

どれもそれなりに役に立った

PENTAX KP(f/9.5 1/350sec ISO200)

実際に運転したのは3回。それでも北海道の一般道+高速道路450kmを走行して無事にこうしてブログを更新しています。ということは、どれも役に立ったのです。こんな練習内容でひとりで長距離を運転するなんてかなり暴力的ではありますが、無理をしない、無茶をしないことを誓って運転しました。

ペーパードライバーを脱出しようとお考えの方、ぜひ講習を受けてください。近所のスーパーやシェアカーでの練習の様子は別記事に譲りますが、あまり褒められたものではありません。プロが隣にいて運転したほうが絶対に安全です。車の運転では「トライ・アンド・エラー」の「エラー」が許されませんから。

山中みたいな人でも車で旅行ができたのなら、講習受ければ確実だね!と感じていただけたら嬉しいです。

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 デジタルマーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトのコンテンツ制作を並行指揮した経験を持つ。 現在は企業の人材育成コンサルやメディア進行管理をしながら、グラフィックデザイン・文章校閲・校正者・ライターとしても活動中。 DigitalCameraWorld認定フォトグラファー、臨床検査技師。