観光地に旅行する時は大型連休直後を狙っている私(@saosaoyamayama)です。
今回は早朝便で九州に行くことにしたので、始発に乗り遅れたらどうしよう……という恐怖から前泊を決意。宿泊に利用したのが「FIRST CABIN(ファーストキャビン)羽田ターミナル1」です。
ずっと泊まってみたかったんですよねー! 土曜日だったのでちょっとお高めでしたが、せっかくの機会なのでポチッと予約しました。
羽田周辺でゆっくり前泊できる場所って限られていて、以前は蒲田や川﨑のネットカフェで前泊していたんです。今回ファーストキャビンを利用したことで、羽田前泊の第一選択肢になりました。
ということで、ファーストキャビンに泊まってみたい方、眠れるか不安な方のために、ちょっとしたレポをお届けします。サクッと疑問だけ解決したい人は「ファーストキャビンに関するFAQ」からどうぞ!
文章を読むのが面倒な方は、Notebook LMのポッドキャストでお楽しみください!
今回宿泊した部屋
ファーストキャビンのお部屋タイプは2種類。今回はビジネスクラスキャビンを選びました。ビジネスキャビンのほうが少しお安めです。
ファーストキャビン羽田 | ファーストクラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
キャビンの構成 | ベッド(120cm)・テーブル | ベッド(100cm)のみ |
キャビンサイズ | W2.1 x D2.1 x H2.1 m | W1.2 × D2.1 × H2.1 m |
セーフティボックス | ベッド下 | サイドカウンター |
スーツケース持ち込み | 可能 | サイズによる |
キャビンの施錠 | 不可 | 不可 |
ファーストクラスキャビンはベッド横にスペースがあり、サイドテーブルがおいてあります。
一方ビジネスクラスキャビンはベッドのみのカプセル仕様。カプセルといえど、よくある2段カプセルではありません。天井が高い小さなコンテナを横に並べたような形状です。
なお、どちらのタイプも簡易宿泊所扱いなので、鍵はかかりません。
土曜宿泊だったので、15,500円/泊でした。安くはないですね〜。
キャビン内の設備

ロールスクリーンを開けると、正面にベッド、左側にサイドカウンターがあります。ベッドの上にはバスタオルとフェイスタオルが各1枚置いてありました。茶色いのは館内着です。
サイドカウンターの頭側にはティッシュやテレビのリモコンが置いてあり、足側はセーフティボックスになっています(後述)。薄ら赤っぽく写っているものが鍵ですね。

テレビは、ちょうどロールスクリーンの上方に設置されていて、ベッドに仰向けになるとテレビが観られるって感じです。テレビを見る時に使う有線イヤホンは部屋にないので、フロントのアメニティエリアでもらいましょう。
キャビンやベッドの広さ
ベッドのサイズは、身長178cmでも足元に少し余裕があるぐらい十分です。ベッドの横幅は100cmで、特別広くはありません。普段大きなベッドで寝ている人は窮屈かも?
ベッドに立ってみたところ天井に頭が付いたので、ベッドから天井までの高さは170cmぐらいと予想。2段カプセルのような閉塞感はありません。
私は普段ロフトベッドで寝ているので、自宅のベッドより閉塞感がないというイレギュラーが生じていました。
貴重品はセーフティボックスへ

貴重品は、ベッドサイドのセーフティボックスに入れて、鍵をかけて管理します。
ボックスの形状は薄くて深いのが特徴。写真に写っている紙コップは小さめサイズのものなのですが、多分2つ並べられないぐらいの奥行です。
中型の一眼レフカメラ(PENTAX KP)がすっぽり収まるぐらいでしたね。少し厚みがあるリュックやボストンバッグなんかは難しいかもしれません。
私が使っているガストンルーガのリュックは縦のまますっぽり収まりました。なおセキュリティボックスの横幅は結構広いので、ノートパソコンは余裕で入りますね。
なお、キャリーケースは入りません。
ファーストキャビンの施設

続いてファーストキャビンの共用エリアについてです。
羽田空港第一ターミナルビル直結ではなく、ターミナルビル内にあるので、各施設が非常にコンパクトにまとまっています。
男女別エリアにカードキーで入場
ファーストキャビンは男女別にエリア分けされており(フロント近くのラウンジ除く)、エリア入場時にはカードキーが必要です。
フロントやラウンジに用事がある時はカードキーを忘れずに持ち歩きましょう。じゃないとエリアに戻れません。
ラウンジは2箇所・女性専用ラウンジは現金必須
ラウンジはフロント横にひとつと、女性専用エリアの奥にひとつ(女性専用ラウンジ)あります。主な設備は以下の通りです。
2つのラウンジ | フロント横ラウンジ | 女性専用ラウンジ |
---|---|---|
自動販売機 | 軽食・アイス・酒・ソフトドリンク | 酒・ソフトドリンク |
決済 | 現金・電子マネー各種 | 現金のみ |
調理家電系 | ポット・コーヒーサーバー・電子レンジ | なし |
座席 | ソファ席・テーブル席 | ソファ席・テーブル席・マッサージチェア(200円) |
フロント横のラウンジはチェックイン前にも利用できます。一般的なラウンジなので電子レンジやポットがあり、宿泊者はコーヒーサーバーが無料です。
一方、女性専用ラウンジには調理家電系が一切ありません。女性専用ラウンジで食事するなら、共用ラウンジでチンしたりお湯を入れたりしてから女性専用ラウンジに移動する必要があります。館内着でフロントまで出ていくことになるので、ためらう人もいるかもしれませんね……。
また女性専用ラウンジは、自販機もマッサージチェアもすべて現金決済! しかも自販機の品数が少ないです。その代わり利用者が少なくて静かですし、1人席でもテーブルが付いていてゆっくりできました。
大浴場や化粧室など
大浴場・シャワー室・パウダールーム・トイレが一つのフロアに集まっています。あちこち移動しなくて済むし、キャビンから少し離れているのでキャビンに音が届かないのもいいですね。ただ、キャビンからトイレが遠い……。
大浴場の脱衣所にシャワー室が2つあり、それぞれにシャンプー・コンディショナー・ボディソープ・洗顔が置いてありました。とてもキレイです。
私がシャワー室を使用したのがおそらく21時ごろで、まだ誰も利用していませんでしたが、2室しかないので時間帯によっては順番待ちが発生するかもしれません。
パウダールームには流し付きの化粧台(椅子付き)が10台以上あり、それぞれにドライヤーが備えつけられています。ヘアアイロン付きの台もあるみたいですが、台数は限られているようですね。
化粧台に置いてあったものは以下のとおりです。
- ドライヤー
- コットン・綿棒
- 洗顔
- ハンドソープ
- 紙コップ
- ヘアアイロン(台による)
- ゴミ箱
なお、歯ブラシはフロント横のアメニティエリアでもらいましょう。化粧室には置いてありません。
一泊して感じたこと
宿泊施設にそこまで多くを求めないタイプなので、ファーストキャビンは概ね満足でした!
ここからはちょっと気になった点や、気になる人がいるかも……な点について書いておきます。
スーツケースを持ち込んでも置き場所はない
スーツケースはフロントに預けるのがベストですが、部屋に持ち込むなとは言われませんでした。以下の2点を頭に入れておくと良いかと思います。
- 大型スーツケースはフロントに預けるのがベター
- 荷物出し入れ時の音に配慮
- スーツケースには鍵をかける
今回持っていったスーツケースはかなり小ぶりだったので、セキュリティボックスの上にギリギリ置けました。
他の宿泊者を見ると、こんな感じ。
- 小さめスーツケース:セキュリティボックスの上に横倒しで置く(キャスターは拭いてから!)
- 中ぐらいのスーツケース:キャビンの入り口(ロールスクリーンの直下)に置く
- 大型スーツケース:通路に置く

ロールスクリーンとベッドの隙間は狭いので、スーツケースは収まりません。なのでココにスーツケースを置くとスクリーンが完全に閉じられなくなります。
とはいえ、部屋の中が丸見えになるようなことはないので、割とオススメです。

大型のスーツケースはキャビンの外(通路)に置く人が多かったですね。
写真を見てわかるとおり通路はそんなに広くないので、宿泊客が多い日は邪魔かもしれません。
あと、当たり前ですが目が届かない場所にスーツケースを置く場合は完全自己責任です。簡易的でもいいので鍵はかけておきたいですね。私は小さな南京錠を付けていました。
スーツケース・ロールスクリーンの音は響く
スーツケースの荷物を出し入れする時は、音に配慮したいですね。ファスナーの音、金属バックルの音、バックルがどこかにぶつかる音などがかなり聞こえました。
スーツケースをフロアに持ち込んだら、寝泊まりで使う荷物はあらかじめ出しておき、荷物の出し入れは最小限にすると迷惑にならないと思います。
あと、ロールスクリーンを上げ下げする音が結構響いていましたね〜! 無音で上げ下げはできませんが、もうちょっと気を遣っても良いのでは?? と感じることもありました。
壁越しの音より通路側の音が気になる

ビジネスクラスキャビンはお隣さんのベッドと自分のベッドが近いので「両隣ガチャ」が発生すると思いきや……、意外や意外、お隣さんの音は気になりませんでした。
パネル一枚隔てているだけ=ネットカフェと同じ感覚を覚悟していましたが、実際は寝返りの音も寝息も聞こえない。パネルの静音性が高いのかもしれません。
逆に、自分が立てる音がとにかく耳についたので、パネルが音を跳ね返す仕様なのでしょう。
ロールスクリーンは一番下まで下げても隙間ができます。この隙間から外の音が入ってくるんですよね。
通路の足音はもちろんのこと、お向かいや斜向かいで荷物をゴソゴソする音、セーフティボックスを開け閉めする音が足元から入ってきました。
ちなみに以下の時間帯は音が出やすいかもしれません。
- チェックイン開始時間直後
- 23時台:最終便の人や身支度する人の出入りが多い
- 4〜5時台:出発の支度
この時間帯に静かに過ごしたい人は耳栓を用意しましょう(フロントにあります)。
他人のヘアアイロンを使うのは抵抗アリ……
ドライヤーと異なり、ヘアアイロンはダイレクトに髪に触れる器具です。他人との共用が気になる方は小型のヘアアイロンの持参をおすすめします。
私は今回19cmのミニサイズのヘアアイロンを持って行きました。これは大正解でしたね〜! 無印良品の吊して使うトラベルポーチ(旧型)に入ります。
充電式のヘアアイロンのうち、バッテリーが取り外せないタイプは航空機に持ち込めません!面倒を避けるためにも有線タイプがオススメ。
お手洗いはスリッパが足りない
お手洗いの個室の数は十分だと思います。ただ、なぜかスリッパが3つしかなくてですね……。
トイレ待ちじゃなくてまさかのスリッパ待ち。
しっかり食事するならターミナルビル or コンビニ持ち込み
ファーストキャビンで販売している食事類は「機内食」という冷凍食品と、軽食のみです。しっかり食べたいなら、夕飯は空港ターミナルビルで事前に済ませるか、コンビニ弁当を持ち込んでレンチンしたりポットのお湯をもらったりした方がいいですね。
私はフロントに荷物を預けた後第1ターミナルに戻り、「信州そば あずみ野」でざるそば・ネギトロ山かけ丼セットを食べました(1,700円弱)。食べた時間が18時前で早かったので、22時ごろからお腹が鳴っていましたね……。
飲み物は割高
飲み物の価格が高め(麦茶は150円・爽健美茶は200円)なので、コンビニで買ってきた方がよいかもしれません。
なお、女性専用ラウンジの自販機は品数が少ないうえに現金決済のみです(執筆時点の情報)。
アラームなしで起きられるか不安

「音」が出るアラームは使用禁止なので、スマホやスマートウォッチのバイブレーションで起きることになります。寝起きが悪い人にとっては無理ゲー過ぎますね。音を最小レベルに設定してもNGだそうです(スタッフさんに直接確認しました)。
不安な人は、フロントで強力バイブレーションのアラームを借りましょう。
イメージとしては呪術廻戦の渋谷事変に出てきたメカ丸みたいな丸いアラームです。コイツを枕の下に仕込んで寝ると、超強力バイブレーションで起こしてくれます。
貸し出しアラームについてはチェックイン時に説明がなかったので、ホイホイ貸し出せるほど台数が揃っていないのかもしれません。なので早めに申し出るのがオススメ。
なお、私はアラーム発動前にスマホのバイブで目が覚めてしまったので、どの程度の威力があるのか確認できませんでした。
館内着はちょっとヘロヘロ
チェックインする時に「館内着は必要ですか?」と聞かれたのでレンタルしました。サイズはフロントの方が決めているようです。私(178cm痩せ型)が借りたのはLサイズで、着用感は以下のとおり。
- 上:5分袖・エリなしでちょっと首回りがだらしなくズレる
- 下:膝が隠れるぐらい・ウエストは紐
素材は薄いポロシャツみたいな化繊生地で、非常に軽いです。ガウン型ではないので動きやすかったですね〜。
ファーストキャビンに関するFAQ
アラームをかけるのはOKですが、「音」のアラームは使用できません。つまり、バイブレーション設定のアラームで起きるのが基本です。音を最小レベルに設定してもNGだそうです(スタッフさんに直接確認しました)。→詳細
フロントで強力バイブレーションアラームを借りましょう。枕の下に入れて使います。→詳細
持ち込めますが、大きなスーツケースは通路に置くことになるので、セキュリティの観点からフロントに預けるのがおすすめです。→詳細
些細な音が気になるタイプの人は、あったほうが良いですね。フロントのアメニティエリアでもらえます。→詳細
借りられます。上はエリなしの5〜7分袖、下は膝が隠れるぐらいのパンツ(ウエストは紐)です。薄いポロシャツのような素材で着心地は良かったですよ〜。→詳細
ビジネスキャビン内はテーブルがないので、飲み物はともかく食事するならラウンジで食べることになります。→詳細
ありません。館内で販売されている冷凍食品をチン(レンジは共用ラウンジにあり)するか、お弁当などを買って持ち込むかです。→詳細
電子レンジ・自動販売機(軽食やアイス・酒・ソフトドリンク)・コーヒーサーバー・ポット・マッサージチェアが使えます。座席はテーブル席とソファ席があり、1人席でもテーブルがありました(女性用ラウンジで確認)。→詳細
神経質な人でなければ眠れると思います。普段大きなベッドで寝ている人は気を遣うかもしれませんし、音に敏感な人はご覚悟を(いや、耳栓を)。→詳細
ファーストキャビン羽田ターミナル1は早朝便利用者にオススメ

今まで羽田前泊に使っていたのは蒲田・川﨑のネットカフェで、さすがに足を伸ばしてお布団で眠るなんてことはできませんでした。
ファーストキャビンで眠れたかというと、遠足前日アルアルであまり眠れなかったんですが、それでも足を伸ばしてお布団で横になっていられたのでHPは回復できていたと思います。
というわけで、ファーストキャビン羽田ターミナル1は、早朝便利用者にぜひオススメしたい。エネルギーチャージしてから旅行したいですからね!
あと、深夜便で到着する人にも便利だと思います。航空機遅延で終電を逃した人も、空き部屋がないか確認してみてくださいませ。