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横浜にも雪が降りました。すこし前にもパラついたことはあったのですが、この日は午前中にすこし、そして午後からは雪らしい雪が庭を、町並みを、白くしていきました。

ついにこの日がやってきた!

雪

PENTAX KP 50mm 1/90sec f/5.6

雪が降る、という情報を仕入れて何よりも先に考えたことは「写真を撮る」こと。関東の海沿いで暮らしていると、雪が積もるのは1〜2年に一度あるかないか。このチャンスを逃すまいと、事前に「撮りたい画」を考え、それに近づけるためにはどうしたらいいのかを調べました。

こんな写真が撮りたい

    • ここは雪国か!と思わせる写真
    • 冷たい雪の暖かさを感じさせる写真
    • 特別な場所ではなくいつもの町に降る雪

ここは雪国か!と思わせる写真

雪

PENTAX KP 50mm 1/90sec f/6.7

こちらの写真を某SNSにアップしたところ「山中さんって○○さんとご近所なんですか?」という質問を受けました。○○さんは青森県に住む私の友人です。これって大成功じゃね?!

家の前の空き家のお庭から道へズンと伸びている木に、こんなに沢山の雪が積もっていました。確かにこの画だけ見れば、雪国の景色だ……。

冷たい雪の暖かさを感じさせる写真

PENTAX KP 50mm 1/90sec f/3.5

大きな雪玉は、氷の粒の塊なのになぜか暖かく、柔らかく見えますよね。大きな雪玉を写すために、絞りを開き気味にしました。これは事前調査で学んだ知識を活かした結果。

雪玉はいわば「ボケ」(ただし突っ込みは不在)。雪玉を起きたい場所よりも遠くに焦点を置き、絞りは開放、フラッシュをたいて撮るのが基本。ということで私の大好きな「絞り大開放」で撮影を始めたものの……。

玉にならない!雪玉っていうか残像?もはやレンズに付着した水分?

もしかして結露?!

という具合にボケ過ぎてしまいました。それからというもの、F値を微妙に変えながら何度も撮影をして、好みの画を拾い集めたのでした。この写真はf/3.5、大きな雪玉が街灯の暖色と相まってなかなか暖かな画になったかと思います。

特別な場所ではなくいつもの町に降る雪

雪

PENTAX KP 50mm 1/90sec f/3.5

いつもは暗く黒く沈んでいる町の色が、今日ばかりは至るところに淡く白い光が届いているようでした。

道の先まで明るく見渡せて、歩いている人のシルエットが見えて、だけどいつもの町並み。たった数時間で、日常の色を非日常の色に変えてしまう雪。

注意しなければいけないポイント

昨晩はただ雪が降るだけでなく、吹雪いている状態でした。カメラを構えれば雪が吹付け、カメラはどんどん冷たくなって指が痛くて……。それでもF値を変えながら粘って粘って撮影を終えました。さて、家の中に入ると何が起きるのか。

結露です。暖房が効いた暖かな家の中へキンキンに冷えたカメラを持ち込めば確実に結露します。防塵防滴のPENTAX KPも、内部に入り込む水分には勝てるはずがありません。

これも事前の調査に従って、まずはカメラ袋(玄関先の涼しいところに置いておいた)に避難させ、軽く水気を拭き取り、フタをして玄関に置いておきました。こうすることで、急激な温度変化を避けることができます。時間を置いてカメラをサルベージ。

袋ごとリビングに持ち込みしばらく放置。ここでまた室温に慣らします。そしてカメラを取り出し、結露などないことを確認、汚れもしっかり拭き取りました。

それでも不安ですわ……。やっぱ防湿ボックスでも買うかな……。

迫りくるタイムリミットに負けないように

雪が降り積もると、翌日は快晴となることが多いように思います。明日の天気予報は晴れ。氷の粒が水に変わる瞬間、夜の闇が去って太陽の光に包まれる雪の町、そしていつもと違う朝焼けの色。とても楽しみです。

雪が消えてしまう前に、沢山の瞬間を切り取らなければ!

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 デジタルマーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトのコンテンツ制作を並行指揮した経験を持つ。 現在は企業の人材育成コンサルやメディア進行管理をしながら、グラフィックデザイン・文章校閲・校正者・ライターとしても活動中。 DigitalCameraWorld認定フォトグラファー、臨床検査技師。