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差し替えができるセパレート手帳が欲しい!

ということで前回は、セパレート手帳でをシステム手帳化する実験を行いました。

小冊子セパレート手帳という思いつき

結果的には、ミニ6穴システム手帳はセパレート化するには小さすぎることが判明。そこで閃いたのが、小冊子セパレート手帳です。

小冊子とは

adobeのpdf印刷メニューの中に「小冊子」という項目があります。これは用紙を中央で折って重ねることで出来上がる冊子のこと。

例えばA4用紙1枚からはA5サイズ4ページの小冊子ができます。用紙を2枚重ねると、8ページの小冊子ができます。

小冊子だからこそ理想

用紙を重ねてホッチキス留めするのですが、あまり多くの枚数を重ねてしまうとホッチキスで太刀打ちできなくなりますし、小口にズレが生じます。ですから、あまりページ数を多くできない。だからこそ小冊子セパレート手帳に向いているのです。

小冊子セパレート手帳作成に必要なもの

小冊子セパレート手帳を作るために用意したものは以下のとおりです。別のもので代用もできますよ。

    • 手帳カバー(B7系)
    • 段ボール(約13×19cm)
    • キレイめの紙(約13×19cm アートポスト180kを使用)
    • 輪ゴム
    • 手帳用の紙(淡クリームキンマリ90kを使用)
    • ホッチキス(中綴じができるものがいいですよ)etc……

表紙を作る

まずは手帳カバーのサイズに合わせて表紙を作ります。段ボールは厚みや強度的にベターですが、見た目がイマイチ。ですので、段ボールで基礎を作った上にアートポスト紙で目隠しをしました。なぜ我が家にアートポスト紙があるかって?初めて同人誌を作ったときのアレですね。

段ボールのサイズですが、高さはB7+上下2mmほど余裕をもたせています。手帳カバーに収まるギリギリの高さです。幅は広めにとっておいて、手帳カバーにセットしながら微調整しました。最終的には13×19cmぐらいになったようです。

私はアートポスト紙を先に切ってしまったのですが、段ボールのサイズを決めて、それに合わせてアートポスト紙を切ったほうがラクです。

段ボールはB7手帳のサイズに比べるとそこそこの厚みがあり、手帳を閉じたときに背中が丸まってくれません。ですので厚みのある背表紙を作りたいのですが、手帳の中身が増えると背表紙のサイズも変わってしまいます。そこで今回は、段ボールの中央から左右数mmの場所に切込みを入れ(表面だけ)、手帳の中身に応じてフレキシブルにサイズが変わるようにしました。


とはいえ、手帳カバーの横幅に制限があるので、背表紙が厚くなれば手帳の中身の横幅に余裕が取れなくなってきますので、無限に増やせるわけではありません。おっと、何だか説明が下手くそだ。ニュアンスで感じてください(職業:ライター)。

というわけで、こんな感じ。段ボールの上にアートポスト(ちょっと光沢があります)を乗せ、カバーの両端に挟み込んで使います。これで基礎完成。

小冊子を準備

今回はとりあえず試作のノリで、以下の3つの小冊子を作成しました。

    • セパレート予定表
    • 仕事の予定管理表
    • フリースペース

ベースとなるB7方眼をExcelで設定、予定表や管理表を作っています。その辺についてはまた別の記事でお伝えできれば。


我が家にはA4淡クリームキンマリ用紙しかないので、カッターでエッサホイサとB6用紙を量産しました。

ペーパーミツヤマさんに頼めばB6キンマリが入手できますが、枚数単位がハンパないので今回は自分でエッサホイサ(ただしAmazon経由では難しいかな、楽天などではサイズ変更がお願いできます)。

セパレート予定表

セパレート予定表はとりあえず9月〜4月、B6用紙13枚で作ったところ、ちょっと欲張りすぎた感がありました。もう少し枚数少なめでも良いかもしれません。また、使う用紙の厚みによっても最適なページ数が変わってきます。

私は淡クリームキンマリ90kでしたが、通常のコピー紙と比較して厚みがありますので、コピー紙であれば13枚でも余裕かもしれません。


セパレートシステム手帳を作った際に、3穴で用紙を支えているといつ切れてしまうか不安だなと思ったので、今回小冊子はその不安を解決すべく、ホッチキス留めまくりました。B7縦幅に10発。

今回は用紙を欲張りすぎたので厚みがあり、ホッチキスの針の長さもギリギリな感じでした。針の先をしっかりと折り込んで、紙が抜けるのを防ぎます。

仕事の予定管理表

仕事の内容、報酬、締切や納品日を見渡せる管理表を作りました。今まではノートにつけていたのですが、外出先で参照したくなることもあるので、手帳に入れておくことに。すごく小さなマスが並んでいて書きにくそうですが、マスには「☆」とか「納」とか「予」しか書かないので大丈夫。

こちらはハーフサイズに切ったりしませんので、ホッチキスで紙を殺す必要はありません。気まぐれに5ヶ所、打ち込みました。


用紙は4枚、16ページ分。1ヶ月が見開きですので、表紙・裏表紙に当たるページは冊子をひっくり返して使います。あ、意味わからないですよね。

今回の小冊子は、表紙とは名ばかりに他のページと同じ紙質、同じ印刷内容にしてあります。仕事の予定表は見開き2ページで使うため、一番最初の右ページオンリーでは使えません。ですから、そのページはパスして、次のページから使います。


見開きが使い終わったら一旦小冊子を抜き取ります。そして、表紙・裏表紙だったページ(使っていないページ)が筆記面となるように綴じ部を折り変えます。これで無駄なく全ページが使えるのです。

セパレート手帳部分は日付や曜日が入っているので、この仕組みを利用しようとすると頭を使うので、仕事の予定表だけはこうして無駄なく使います。

フリースペース

淡クリームキンマリに何も印刷せず小冊子にしたものです。こちらは仕事の予定管理表と同じくB6を4枚で作ってあります。


淡クリームキンマリと万年筆の相性はソコソコです。以前、手帳用紙と万年筆・インクの相性を検証しましたが、私の筆圧では「可」〜「良」という感じでした。

小冊子を一冊の手帳にする

3冊の小冊子をただただ挟み込むだけでは使い勝手が悪いわけです。どうにかして表紙に固定する必要があります。しかし私が目指しているのが「差し替え可能」な手帳。ということは、ガッチリ固定してしまっては元も子もありません。人生ゲームでいうところの「スタートに戻る」です。

人生ゲーム

うちにある人生ゲームと同じものを探したのですが見つからず。あ、どうでもいいですね、そこは。

では小冊子を「差し替え可能」な状態で使いやすく「固定」するためにはどうすればいいのか。察しがよろしい方はお気づきですね。そうです、必要なものを列挙したときに描いてありました。輪ゴムです。


輪ゴムを段ボールに引っ掛ける?輪ゴムに段ボールを通す?難しいですね、説明。とにかく輪ゴムです。

小冊子の中央(ではなくても大丈夫)ページに輪ゴムがくるように冊子を差し込めば完成です。冊子が増えたら輪ゴムを増やせばいい。輪ゴムはできれば土偶みたいな色ではなく、綺麗なものがいいですね。

ハニワの土偶 (高さ11.7cm)

フリースペースだけは輪ゴムを付けていません。1ページ分を手帳カバーに差し込んでいるだけ。フリースペースって自分の頭の中のメモ代わりにすることが主ですが、誰かに考えを共有するために使うこともあります。

そうしたときに、フリースペースだけをさっと抜き取ってしまったほうが使いやすいなと思っています。ですので、この形をとっています。

仕上がりの厚み

8ヶ月分のセパレート予定表と仕事の予定管理表8ページ、フリースペース8ページで、厚みはこんな感じになりました。段ボールの背表紙がなかなか思うように柔らかくなってくれず、放っておくと手帳がふわーっと開こうとしますが、徐々に落ち着いてきました。


手帳カバーは、青いスエードと濃茶のハラコで作った自作カバー。こいつにはほぼ日手帳でお馴染みの「バタフライストッパー」が装備されているので、手帳がふわーっと開いてしまってもアホっぽく開いてしまうことはありません。

それでも革が伸び始めているので、ポジティブに言えば「自由度が高く」なってきましたけどね……。

小冊子作成については今後

どこにも需要はないかもしれないのですが、もしもB7手帳を自作したい方がいたら、サイズや構成など参考になる部分があればいいなと思って書いています。今後、小冊子に使用したファイルも画像化して貼り付けたり、印刷設定なども公開できればと考えていますが、どうなることやら。

それと、小冊子印刷や中綴じホッチキスって、結構一般的なものなのかと思っていましたが、そうではないようで。少年野球の合宿のしおりを中綴じ用に印刷して、紙を折る作業とホッチキスどめを手伝ってもらったのですが、特に中綴じホッチキスは皆さんかなり驚いていました。まさか「同人誌で学んだ」とか言えないので、「あー趣味で色々必要で」とポカリを濁しておいたわけですが(腐ってないか?)。

ではまた、次回。

S.Nakayama

一帖半執筆工房代表。 デジタルマーケ企業のフリーランスPMとして計9サイトのコンテンツ制作を並行指揮した経験を持つ。 現在は企業の人材育成コンサルやメディア進行管理をしながら、グラフィックデザイン・文章校閲・校正者・ライターとしても活動中。 DigitalCameraWorld認定フォトグラファー、臨床検査技師。